タロット占いをしていて思い出したことがあります。
高齢者施設に勤務をしていた時の事。
お年寄りみんなでするレクリエーション(ボール投げや釣りや風船飛ばしなど)で勝てないと顔を真っ赤にして起こりだし、手がつけられなくなる人(Aさん)がいました。
そこでは、車椅子のお年寄りや片手片足が動かない方などいろんな方がレクリエーションを楽しまれていました。
Aさんは比較的お元気で、手足もスムーズに動く方です。
Aさんがレクリエーションに入ると場の空気が悪くなるとの話しを聞き、Aさんとお話しする時間を頂きました。
私「Aさん.いつもすごく点数とってますね。」
Aさん「そや、わしはいつも1番やねん。」
私「そうですか。すごいですね!いつも1番なんですね。」
Aさん「そや、いつも一番や、負けてられへん!」
私「そうですか。 でも手や足の動かないの方がいらっしゃいますよね。その人たちはなかなかAさんのように点数取れないんですよ。時々はその人たちに勝ち譲ってもらえたらうれしいです。 Aさんが本当はいつも1番だって言うのは みんなわかってますもんね。」
Aさんはちょっとポカンとした顔をされていましたが「そら、そうやな。」と。
後日、Aさんが1番を取らなくても怒らなくなったと言う報告をもらいました。
(もちろん、負けた時はこっそりと「勝ちを譲ってあげたんですね。ありがとうございます」とスタッフに言ってもらいました。)
Aさんはちょっと 視野が狭かっただけですね。
視野が広がれば 人を思いやることもできるんだと思います。
そういうチャンスが今までなかった人なのかもしれませんね。
Aさん自身も勝ちにこだわらなくなった分 楽になったのではないでしょうか。
人間関係を無視できない中で 私たちを暮らしています。
自分たちが知らず知らずAさんになってないか ちゃんと相手を思いやった行動が取れているのか。
時々、振り返りたいなと思いました。
2022年5月11日のタロット占いより。
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